十二支に選ばれている動物で疑問に思うことがあるのではないでしょうか。今では一般的な猫がなぜ入っていないのかが気になるところかもしれません。本記事では、なぜ猫が干支に入っていないのかということについて簡単に紹介していきたいと思います。これをきっかけに干支に入っている動物たちについて、もっと理解を深めると良いのではないでしょうか。
ネズミに騙された説
今では猫がとても身近な動物で、ペットでも飼っている人が多くいるのではないでしょうか。犬と並んで身近な動物のトップ争いに居るくらい身近な存在です。今干支を作るのであれば、当然猫も含まれていてもおかしくないのではないでしょうか。しかし、実際に干支に猫が入ることはありませんでした。猫が干支に入らなかったのは、ネズミとのエピソードがあるからです。
なぜ猫が干支に入らなかったのかというと、猫のことを快く思っていなかったネズミが、猫を騙したからです。お釈迦様が十二支に選ばれる動物を決める時に、ネズミは猫に対して嘘を教えたため、選考レースに出場できませんでした。そのため、干支に猫が含まれなかったということです。ネズミの意地悪により、猫が選考の土俵にも立てなかったわけです。
別の説では、お釈迦様の薬をネズミが取りに行っていた時に、そのネズミを猫が食べてしまったというものもあります。そのため、お釈迦様が死ぬきっかけになったので、猫が悪者として扱われることになったということです。どちらかというと、後付けで猫が入らなかった理由を探していたと言えます。
同じネコ科のトラにも負けた
干支にネズミは、一番最初に当てはまるのに対して、猫は同じネコ科のトラにも負けたということになります。古くからトラは強い動物として神格化されていたということです。トラよりも存在感が薄かった猫は、干支に選ばれなかったということです。
そもそも猫が知られていなかった説
干支として該当する動物を決めた時に、そもそも猫が知られていなかったという可能性がないわけではありません。その当時に猫のことを知らなければ、当然ながら干支に入るはずがありませんので、干支に入らないのは当然だと言えます。
実際に猫がペットとして飼われたのは、古代エジプト時代とか古代キプロス時代などと言われています。紀元前から猫がペットとして飼われていたことが分かるでしょう。猫に関しては、中東から中国に伝来されたということです。
しかし、中国でも古くから猫が存在していたということが分かってきました。ネズミを食べて家畜として存在していたので、猫は比較的身近な存在だったという可能性があります。中国でも紀元前には猫がいたので、干支が伝えられた時には、猫も存在していたかもしれません。
ただ、猫が身近な動物ではなかったため、干支の候補から選ばれなかったということなのでしょう。干支として選ばれている動物たちは、古くから家畜として利用されてきたものばかりです。猫の知名度がほかの動物に比べて劣っていたということかもしれません。
他国の干支では猫が入っているところもある
干支に入っている動物については、国によって異なることがあります。たとえば、ベトナムやタイでは卯年(うさぎ)の代わりに、卯年(猫)が描かれています。卯の発音と猫の発音が似ていますし、ウサギよりも猫のほうが身近な動物だったことから、猫が入っているということです。
猫は米などの農作物を食い荒らすネズミを退治してくれるので、とてもありがたい存在です。干支占いで卯年(猫)が出た場合は、周囲の環境に適応でき、社交的であるという意味になります。猫年の人は比較的良い意味が当てはまるということです。